中沢新一の講演を聞きに行ったのだが

 東京都現代美術館中沢新一岡本太郎に関する講演「日本のアヴァンギャルドとは何か」を聞きに行った。会場の入口で確認すると講師が違っていた。吉村絵美留の「岡本太郎の技法と《明日の神話》の修復」となっている。急に変更になったのかと思ったが、単に私の思い違いだった。今日(16日)はそもそもこの絵画修復に関する講演で、中沢新一20日だったのだ。すごすごと引き返したのだが、実は今までこうした失敗が何度もある。
 サントリーホールでチケットを切られるときに、お客様これは東京文化会館ですと言われたことがあった。あわてて移動したけれど、最初の曲を聞き逃してしまった。俳優座劇場では座席の番号がイロハでチケットのABCと全く違っていて、私の席はどこだろうと悩んでいたら、もぎりの女性が駆け込んできて、お客様これはパルコ劇場のチケットですと言われた。この時はバイクで行っていたので何とか開演に間に合った。清水邦夫蜷川幸雄の「タンゴ、冬の終わりに」の初演のときではなかったか。もう1回はブリジストン美術館の土曜講座で多木浩二アンゼルム・キーファー論を聞きに行ったときだ。最初出光美術館へ行ってしまって、あわててタクシーで移動した。ぎりぎりで飛び込んだら真ん中の席が一人分空いているだけだった。着席してすぐ講演が始まったが、講師も違うし講演のテーマも中世のキリスト像に関するものだった。ここでも1週間間違ったのだ。真ん中の席では中座することもできずに最後まで聞いていた。まだあった。今年の1月、東京国立近代美術館に彫刻展を見に行ったら10日前に終わっていますと言われたのだった。
 日時を間違えて映画を見逃した経験は印象に残るほどではないのでたいがい忘れてしまった。