東京渋谷区の東急デパート本店、そこから松濤美術館の方向に坂道を上っていく、その道路沿いの右側にその家がある。家というか、家の残骸というか。写真のようにびっしりと植物で覆われている。何か複雑な抵当物件なのだろう。こんな地価のバカ高そうな場所に長年手つかずで放置されている。
ここを見る度に「植物の世界」を想像する。
ある日、地球の全人類が滅亡する。それから10年後、すべての都市が植物で覆われてしまっている。この家のように。
それはそれで潔くていいのじゃないだろうか。
バカなことを書きついでに、太古最初に地球に生まれた生物は嫌気性の菌ではなかったか。それが酸素を放出してやがて地球は酸素濃度が20%にもなり、彼らが生きにくい環境になってしまった。そしてその悪い環境に適したわれわれが生息することになった。
だから人類によって地球環境が破壊されても、きっと新しい環境条件を好む生物が誕生するに違いない。すべて世はこともなし。