藍画廊の金井聰和展を見る

 東京銀座の藍画廊で金井聰和展「庭しごと」が開かれている(12月3日まで)。金井は1966年川崎市生まれ、1990年多摩美術大学絵画科陶コース卒業。1990-92年同大学大学院陶コース研究生。1993-98年南インドチェンナイで制作。1996年インドマドラスで初個展、日本では1999年にガレリアセラミカで個展を開く。



 さて、作品を見てみると、陶と木の組み合わせだ。自然の木の枝が陶の口に差し込まれている。陶は焼くと収縮する。どうやってこんなにピッタリ合わせることが出来るのですか? 焼くと12%縮みます。もう勘で分かります、というような返事だった。すごい技術だと感心した。しかし、最も興味をそそられたのは、その陶と木の枝の造る形だった。どこか人体を思わせる気配もして、現代美術の造形としてはユーモアやゆとりが感じられる。

 過去の作品のファイルを見せてもらったら、住まいの近くの横浜の都筑民家園の外に作品を展示したりしていた。古墳時代の遺跡の方形墓を取り囲む柵に作品を並べたりしている。

 作家のユーモアあふれる心情や穏やかで暖かな性格が想像できる作品だった。

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金井聰和展―庭しごと―

2022年11月28日(月)―12月3日(土)

11:30-19:00(最終日18:00まで)

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藍画廊

東京都中央区銀座1-5-2 西勢ビル3階

電話03-3567-8777

http://igallery.sakura.ne.jp/