東京銀座のギャラリーQで井上修策展「-幻-」が開かれている(10月19日まで)。井上は1984年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業している。長年ギャラリー現で個展を開いていたが、一昨年ギャラリー現が閉廊したため去年からギャラリーQで開催している。
今回のテーマはシンメトリーらしい。入り口を入ってすぐに大きな千手観音の像がある。これはよく見ると左半身だけが作られており、それを大きな鏡に接しておいて全身像が現れるようにしている。井上は美しいものは左右対称だと言う。
また小さなオブジェのようなものがルーペの下に置かれていて、三葉虫のようなホタルや、タマムシやミニチュアの仏像が展示されている。
スクリーンに投影されているのは、金の仏具のようだが、これはすべて井上が墨で描いたものをアイパッドのソフトで金に加工しているのだという。それもあえてシンメトリーを壊していると。
井上は多彩な作家で、今までやってきたことは繰り返したくないという。さて、今回の展示をどう評価すべきか。
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井上修策展「-幻-」
2019年10月14日(月)-10月19日(土)
11:00-19:00(最終日17:00まで)
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ギャラリーQ
東京都中央区銀座1-14-2 楠本第17ビル3F
電話03-3535-2524
http://www.galleryq.info