ギャラリー現の井上修策展を見る

  東京銀座のギャラリー現で井上修策展が開かれている(12月24日まで)。画廊には錆びた鉄板が敷き詰められている。360枚の鉄板を1年間水中に沈めたり薬品を使ったりして錆びさせたものだという。壁面には錆を染料のようにキャンバスにしみ込ませた平面作品も展示されていた。






 井上のテキストが壁に貼られている。

        鉄の錆


高炉で鉄鉱石に熱を与えると、炭素は鉄鉱石を鉄に還元する。こうして「鉄」が生み出される。放置しておくと、やがて鉄は酸化してエネルギーを失って、酸化鉄に復って行く。
つまり、錆は、還元された鉄が酸化して安定な状態へ帰ろうとする過程に生じる結果である。
                    ウィキペディア

 錆びた鉄板の上には剥がれ落ちた錆が積み上げられている。同じような鉄板でも個々のものによって錆の色が違っているという。鉄板は今後とも錆を進行させて、穴が開いてぼろぼろになるようにしたいとのことだった。今回の井上のインスタレーションは私には少々難しかった。
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井上修策展「-origin-rust・寂-」
2016年12月19日(月)―12月24日(土)
11:30−19:00(土曜日は17:00まで)
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ギャラリー現
東京都中央区銀座1-10-19 銀座一ビル3F]
電話03-3561-6869
http://g-gen.main.jp