ガルリSOLの寺田和幸展を見る

 東京銀座のガルリSOLで寺田和幸展が開かれている(3月11日まで)。画廊に一歩足を踏み入れてすぐ優れた作品だと分かった。あらためて履歴を見ると、1946年福岡県出身、1979年東京藝術大学卒業(大橋賞受賞)、1981年同大学大学院修了とある。現在東京家政大学教授。なるほど優れた作品と思ったはずだ。後に別の画廊で聞いたところでは野見山暁治教室出身だとのこと。



 個展はこの同じ画廊で2011年に行って以来6年ぶり。正面の壁面いっぱいに展示されている作品は、天地270cm、左右350cmの大作。「Observation of NATURE '14-0401」と題されている。「自然観察」といったような意味か。そういえば、風景を見ているのではなく、近づいて自然をじっくり観察しているような、大きな画面にこまごまとした対象が置かれているようだ。層をなした画面とかバランスとか色彩とか快い。
 そう書きながら、ひと目見て優れた作品だと感じた根拠を明示することができない。しかし優れた作品であることは揺るがない。作品の前に立ち、実際に体験してもらうのが一番良いだろう。
       ・
寺田和幸展「Observation of NATURE」
2017年2月27日(月)−3月11日(土)
11:00〜19:00(最終日17:00まで)日曜休廊
       ・
ガルリSOL
東京都中央区銀座1-5-2 西勢ビル6F
電話03-6228-6050
http://www005.upp.so-net.ne.jp/SOL/