うしお画廊の追悼 酒匂譲個展を見る

 東京銀座のうしお画廊で追悼 酒匂譲個展が開かれている(2月18日まで)。酒匂は昨年1月にみゆき画廊で41回目の個展を開き、その2カ月後に85歳で逝去した。酒匂譲は1930年鹿児島県生まれ、1953年に東京藝術大学油絵科を卒業し、1955年に同専攻科を修了している。はじめサヱグサ画廊で個展を開いた後、パリで個展をし、1976年からはみゆき画廊で毎年個展を開いていた。長く東京家政大学で美術を教え、その名誉教授だった。うしお画廊の画廊主牛尾も酒匂の教え子だった。彼女をこの世界に引き込んだのも酒匂だと聞いている。





 酒匂は色彩の美しい画家だ。その美しさは日本でもトップクラスだろう。きわめて優れた画家であるにも関わらず広く知られていたとは言いがたい。それは酒匂が名声や権威を求めず団体にも背を向けていたからだ。加えて自己の作品に対しては極端に厳しく、発表が済んだあとはほとんどの作品をつぶしてしまっていたという。気に入らないからから残さないらしい。
 今回追悼展のために牛尾が作品を受け取りに行ったが、油彩はようやく個展ができるほどしか残っていなかったという。しかし、すばらしい作品が残されている。ぜひうしお画廊に足を運んで酒匂譲の優れた色彩を体験してほしい。もしかしたら、酒匂の作品をもう二度とまとめて見る機会がないかもしれないから。
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追悼 酒匂譲展
2017年2月6日(月)−2月18日(土)
11:30−19:30(最終日17:00まで)日曜日休廊
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うしお画廊
東京都中央区銀座7-11-7 イソノビル3F
電話 03-3571-1771
http://www.ushiogaro.com