Stepsギャラリーの十河雅典展「不特定秘密絵画展」が良い


 東京銀座のStepsギャラリーで十河雅典展「不特定秘密絵画展」が開かれている(10月18日まで)。十河は1943年、東京都生まれ。1964年に桑沢デザイン研究所に入学し、翌1965年に東京芸術大学美術学部工芸科に入学している。1969年、同大学卒業。はじめ電通に入社し、広告を制作する。1973年、電通を退社し、マドリッドに在住する。翌1974年帰国。
 最近は京橋にあったギャラリー山口で10回ほど個展を開いてきた。今回久しぶりの個展で、大きな作品を1点、ギャラリーの壁面一杯に展示している。そして葉書大の作品3点をひと組にした小品を70点、3つの壁面にびっしりと飾っている。十河の作品は篠原有司男を思わせる一面があるものの、篠原より品があり洗練されているように思う。





 この70点の小品に5万円程度の価格が付けられている。どれも様々なイメージを表していて同じものがない。十河の創造力が十全に発揮されていて、とても魅力的な空間を構成している。
 私はギャラリー山口の個展はほとんど見てきたと思う。作家は今年71歳。いよいよ豊かな収穫の年代を迎えているかのようだ。
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十河雅典展「不特定秘密絵画展」
2014年10月6日(月)〜4月18日(土)
12:00〜19:00(最終日は17:00まで)日曜・祝日休廊
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Steps Gallery
東京都中央区銀座4-4-13 琉映ビル5F
http://www.stepsgallery.org/
晴海通りから天賞堂GUCCIの間の道を入った右手、ギャラリー58の上の階