ギャラリー砂翁とトモスの及川伸一展がとても良い


 東京日本橋三越前のギャラリー砂翁とギャラリートモスで及川伸一展「-comfort-」が開かれている(9月26日まで)。及川は1949年東京生まれ。1980年から1992年まで独立美術に出品していたが、1992年からは個展を主な発表の場所としている。これまでギャラリー汲美、ギャラリーテムズ、ギャラリーゴトウ、ギャラリー砂翁&トモス、Shonandai My ギャラリーなどで発表してきた。
 及川はいつもグリッドや十字形や丸などを使って作品を構成してきた。今回はデジタルのようなIと○や数字などを使っているのが印象に残る。
 及川の画面は多く無機的な記号からなっている。その記号はしかし機械的に描かれたものではなく、フリーハンドで描かれていて、形も歪んでいる。それが表情になっていて、無機的でありながらよそよそしくはない。むしろ、人なつっこい気がするくらいだ。
 どうしてこんな単純な形が魅力的なのだろう。ミニマル・アートに見せかけながら、冷たくなく温度を持っている。それが一見単純な形に見えながら、見飽きさせないのだろう。






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及川伸一展「-comfort-」
2014年9月16日(火)→26日(金)日曜・祝日休み
11:00−18:00(最終日17:00)
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ギャラリー砂翁&ギャラリートモス
東京都中央区日本橋本町1-3-1渡辺ビル
電話03-3271-6693
http://www.jpin.co.jp/saoh