東京銀座のコバヤシ画廊で黒宮菜菜展が開かれている(8月8日まで)。これは毎年恒例の銀座の現代画廊が共同で企画している「画廊からの発言―新世代への視点2020」のひとつ。黒宮は1980年東京都生まれ、2007年に京都造形芸術大学芸術学部を卒業し、2015年に同大学大学院美術研究科博士課程を修了し、博士を取得している。2010年にINAXギャラリーで個展、以後は専ら寛斎方面で個展を行ってきた。
画廊正面に大きな作品が展示されている。270×540cmという大きさだ。「舟に乗る」という題名で、日本人の先祖が小舟に乗って初めて大陸から日本列島に渡ってきた情景を描いているという。画仙紙に染料で描き、それに水を浸して染料を散らし滲みなどの効果を計っているらしい。(詳しい技法は教わったがよく分からなかった)。
この方法について誰から教わったのか尋ねると、自分で工夫して編み出したものだとのことだった。この作品の面白さと独特の技法は切りはなせないものだと思う。
そのほか油彩の作品が3点ほど展示されていた。やはり油彩で描いた後に油を垂らしているらしいが、詳しい方法は私にはよく分からなかった。
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黒宮菜菜展
2020年7月27日(月)-8月8日(土)
11:30-19:00(最終日17:00まで)日曜休廊
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コバヤシ画廊
東京都中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1
電話03-3561-0515
http://www.gallerykobayashi.jp/