椿近代画廊の天野裕夫展を見る

 東京日本橋室町の椿近代画廊で天野裕夫彫刻展が開かれている(5月26日まで)。天野は1954年岐阜県生まれ、1978年に多摩美術大学大学院彫刻科を修了している。天野は椿近代画廊で何度も個展を繰り返しているが、今回は3年ぶりになる。ほかに各地の高島屋デパートでも個展を行っている。
 天野は木とブロンズ、または木と陶を組み合わせて作品を作っている。それらはすべて不思議な動物だ。頭が前後に2つある亀のような鰐だったり、斜塔の形をした兎だったり、カメレオンや目のたくさんある猪などだ。椿近代画廊はたぶん東京で最も広い画廊なのだが、そこに大作から小品まで相当数並んでいる。入手した木の面白い形を活かして、それにブロンズや陶を組み合わせて立体を作っている。変わった木の形に触発されて想像力を膨らませているのだろうが、その発想と造形力が並外れていて面白い。









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天野裕夫カエル展
2018年5月14日(月)―5月26日(土)
11:00−18:30(日曜日休廊)
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椿近代画廊
東京都中央区日本橋室町1-12-15 テラサキ第2ビルB1F
電話03−3275−0864
http://www.tsubaki-kindaig.co.jp/
※中央通りを挟んで日本橋三越の反対側、本館と新館の間のむろまち小路を三越に背を向けて2区画進んだ左手。