ガレリア・グラフィカbisの堀 園実展がおもしろい




 ガレリア・グラフィカbisの堀 園実(ほり そのみ)展へ行った。画廊の中央に大きな物体がどんと置かれている。一目見て即座におもしろいと思った。きわめて単純な形だ。円筒形の両端が丸くなっており、上部からくちばしのような角のようなものが出ている。どこかペンギンを思わせる。何を表現しているか分からないが、何だかおもしろいのだ。
 個展のタイトルは「ことばとは」、作品はこの大きな立体(高さ230cm、幅180cm、奥行き100cm)とそのマケットの2つだけで、大きな立体はしっくいと楠と鉄でできており、マケットはブロンズだという。「ことばとは」のタイトルから、言葉を造形化したものなのだろうか。
 作家は1985年静岡県生まれ、2009年に沖縄県立芸術大学大学院彫刻専修を修了している。個展は今回が初めて。会場に置いてある小さなリーフレットに過去の作品の写真が載っている。それを見ると繭玉のようだったり太ってコロコロした芋虫のようだったりしている。棒状のものや水牛の角のような形もあり一概には言えないが、丸っこい単純な形が好きなようだ。作家には聞き忘れたがヘンリー・ムーアが好きなのかもしれない。
 どんな方向に展開していくのか楽しみな作家だ。


堀 園実展「ことばとは」
2010年10月11日(月)〜10月16日(土)
11:00ー19:00(最終日ー17:00)


ガレリア・グラフィカbis
東京都中央区銀座6-13-4 銀座S2ビル1階
電話03-5550-1335
http://www.gg-bis.com