ギャラリーなつかの「たまびやき」を見る

 東京京橋のギャラリーなつかで「たまびやき」が開かれている(9月27日まで)。広いスペースで北須賀源己展、狭いスペースで長浦悠月と小畠杏奈の二人展だ。

 北須賀源己は2002年広島県生まれ、現在多摩美術大学大学院美術研究科工芸専攻陶コース修士1年に在学中。昨年も「たまびやき」に参加している。

 画廊に入って驚くのは床いっぱいに敷き詰められたモルタルのタイルだ。約2,300個使っているという。そこに2mを越える高さの作品が設置されている。北須賀は「私にとってモノやカタチとは記憶や気配に内包する存在です。(……)私は、そのように内包された記憶や気配に着目し/森羅万象に精神や霊魂が宿るとするアニミズムの思想から/着想を得て制作を行っています」と書いている。



 長浦悠月と小畠杏奈はともに多摩美術大学工芸学科陶コースに在学中。長浦は陶で人間の手を作っている。そして「人の『手』から感じたエネルギーをテーマに、人間の日々ストレスに耐える力強さを表現しました」と書く。

 小畠はタイルのコラージュのような造形だ。「不揃いなタイルにはそれぞれに街の記憶が込められています。寄せ集められたタイルからは、鳥が街を見下ろす光景や、電車から見る集合住宅を連想します」と書いている。

長浦悠月

長浦悠月

小畠杏奈

小畠杏奈



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「たまびやき」

2025年9月22日(月)-9月27日(土)

11:00-18:30(最終日は17:00まで)

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ギャラリーなつか

東京都中央区京橋3-4-2 フォーチュンビル1F

電話03-6265-1889

http://gnatsuka.com/