北川東子『ハイデガー』を読む

 北川東子ハイデガー』(NHK出版)を読む。「シリーズ・哲学のエッセンス」の1冊。小さな本で、わずか110ページ。取り上げた哲学者の大枠を紹介する入門書という位置づけか。

 北川はハイデガーの哲学を語っている。ハイデガーは「存在そのもの」、「存在の意味」の解明を目標にしている。また「自分」とは何か、「自分とは世界に投げ込まれた存在である」、「時間性」を解明すること。

 小さな書物であることによって、細部を捨象して大枠としてとらえやすい。読みやすくて手ごろな入門書といった感じだ。

 さて、北川の履歴を見ると、本書を50歳で書いているが、本書の出版9年後の2011年に59歳で亡くなっている。

 なぜか本シリーズの著者で『サルトル』を書いた梅木達郎は原稿を完成後に48歳で亡くなり、『フッサール』の著者門脇俊介も55歳で亡くなっている。新進の著者たちが揃っているが、なぜか夭折者が多いような印象だ。