岡本隆司『二十四史』(中公新書)を読む。中国の正史は史記、漢書、三国志、後漢書から始まって、元史、明史まで24が「正史」とされている。いずれも前王朝の歴史を次の王朝が国家をあげて編纂することが多かった。
二十四史と言っても、最初の4史以外はあまり馴染みがなかった。それでも旧唐書は邪馬台国の関係で引用されることがあった。
また正史であるが、中国は南北で別の王朝が建ったり、単純な歴史ではなかった。それらをどう位置づけるかででも正史の扱いが変わってくる。
岡本隆司は二十四史のそれぞれについて、執筆者や内容の特徴、エピソードなどを詳しく紹介している。ただ、二十四史の歴史を描いているので、二十四史が扱っている歴史そのものを描いているのではない。だから中国史そのものはすっと通り過ぎてしまう。中国史を知りたければそれを読めば良いのであって、二十四史に求めるのは間違っている。
日本人は中国の正史と言ってもあまり興味を抱いてこなかったと思う。だから、こんな正史についての手ごろな解説書がなかったのだろう。
