山本弘の作品解説(117)「童」

 

 山本弘「童(仮題)」、油彩、F4号(24.2cm×33.3cm)

 1977年制作、山本弘48歳のときの作品。1996年の東邦画廊での遺作展で展示販売された。薄塗りのバックに幼い子どもが描かれている。左側に持っているのは虫取り網だろうか。網が白い絵具の厚塗りで描かれていて、子どもの服も厚塗りだ。右側には草か灌木の枝のようなものが描かれている。黒い足はほとんど戯画的な描き方だ。

 子どもの顔も極めて簡単に描かれているが、それでも顔を表現している。

 娘の湘さんはこの時6歳、どこかその面影があるのかもしれない。