東京都現代美術館の藤井光「日本の戦争画」を見る

 東京木場公園東京都現代美術館で「東京コンテンポラリー アート アワード 2020-2022 受賞記念展」が開かれている(6月19日まで)。受賞作家は藤井光と山城知佳子、山城は30分ほどの動画「チンピン・ウェスタン 家族の表彰」を展示している。

 ここでは藤井光の「日本の戦争画」を紹介する。パンフレットより、

 

 藤井は、1946年に東京都美術館で、占領軍関係者に向けて開催された戦争記録画の展覧会を、アメリ国立公文書館に現存する資料をもとに考察した映像とインスタレーションで再現します。資料から垣間見える戦争記録画の処置に関する占領軍の逡巡をとおして、時局の変遷によって、その捉え方も変化する絵画を巡る議論へ鑑賞者を導きます。

小磯良平「カリジャテ会見記」

小磯良平「日緬条約調印図」

宮本三郎シンガポール陥落」

藤田嗣治サイパン島同胞臣節を全うす」

井原宇三郎「特攻隊内地基地を進発す」



 ここには153点の戦争画をベニヤ板に置き換えた藤井の作品が並べられている。タイトルを見れば有名な戦争画だが、それが無機質なベニヤの作品に置き換えられている。戦争画アメリカ軍に接収されたのち、日本に永久貸与という形で返還?されたが、まだ全貌が展示されたことはない。

 戦後70年を超えたから、もう戦争画展が開かれてもいいのではないか。

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「東京コンテンポラリー アート アワード 2020-2022 受賞記念展」

2022年3月19日(土)―6月19日(日)

10:00-18:00(月曜休み)

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東京都現代美術館企画展示室3F

ハローダイヤル 050-5541-8600

(入場料:無料)