新宿のSOMPO美術館で「FACE展 2022」が開かれている(3月13日まで)。以前の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館が新しく美術館を建てて名称も変わった。それから初めて入ったのだった。
本展は1,142名の応募から83点の入選作を選び、9点の受賞作を決定したとある。グランプリの新藤杏子、審査員特別賞のマツシタユキハ、飯島ひかる、堀花圭、高橋洋平、その多くの入選作を見た。私にはどれも面白くなかった。今は絵画を描くのが難しい時代なのだろうか。
わずか23歳で「砂川五番」という絵画史に残る傑作を描いた中村宏がいる。若さは即未熟の言い訳にはならない。一方、若いころはつまらない作品しか描いていなかったのに、年取って戦後日本を代表する画家になった山口長男がいる。シベリア抑留の過酷な体験を象徴的に描いて成功した香月泰男がいる。ときどきFACE展を見て失望するのは早計にすぎるかもしれない。
最後の部屋にSOMPO美術館の目玉のゴッホの「ひまわり」が展示されていた。以前は並べて展示されていたセザンヌとゴーギャンは今回は展示されていなかった。セザンヌが見たかったのに。
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「FACE展 2022」
2022年2月19日(土)―3月13日(日)
10:00-18:00、月曜休館
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SOMPO美術館
東京都新宿区西新宿1-26-1
ハローダイヤル050-5541-8600