東京銀座の銀座中央ギャラリーで善養寺歩由・みょうじなまえ2人展が開かれている(12月26日まで)。善養寺は1999年東京都生まれ、2019年東京藝術大学デザイン科に入学し在学中。みょうじは2019年度東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業。2020年TAKU SOMETANIギャラリーで初個展。
ギャラリーのホームページから、
私たちが所与のものとして受け入れている制度や価値観に揺さぶりを与えモノの価値の再考を問いかける展示です。貨幣という価値を測り仲介する媒介が消費される認識の擦れや、尊厳を有した人間がモノとして消費される就職活動の違和感など、本来消費されるべきでないはずのものや消費を中立するものが消費される矛盾が直に感じられる展示です。
善養寺は自分の履歴書をシルクスクリーンでプリントし、そのパネルの大きさを変えて、美術業界の号当りいくらというある種不合理な制度を批判している。また、自分の顔を素顔とアプリで盛ったものを、交互に表示する作品も展示している。これはデジタルではなく、アナログで画面が交替するという代物。
みょうじは、現実に流通している紙幣に直接花の絵を描いている。1万円札や千円札、ドルにポンドにユーロなどだ。その花の絵が押花かと見まごう程リアルだった。またカップ麺にキャンベル缶の絵を描いて「キャンベルヌードル」と題し、ウォーホルを引用している。
とても興味深い2人展だった。
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善養寺歩由・みょうじなまえ2人展「Consuming Commodity」
2021年12月20日(月)―12月26日(日)
12:00-19:00(最終日17:00まで)
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銀座中央ギャラリー
電話0909-2919-8651
https://chuogallery.com/index.html