東京銀座のガルリSOLで元木孝美展「horizon」が開かれている(11月20日まで)。元木は1975年神奈川県生まれ、2003年に東北芸術工科大学大学院芸術工学研究科を修了している。2014年から東北芸術工科大学講師を努める。
作家のステートメント、
私は物は周りの空間も含めて存在していると考えます。
制作のテーマは「彫刻によって喚起される空間」です。
今回は空間と作品の関係性にフォーカスします。
画廊にはたくさんの鉄線が立ち並んでいる。左右に7本、それが奥に8列に並び、横に規則正しくステンレス線で固定されている。規則正しく固定された金属の線で区切られた空間、だがその規則正しい配置はわずかに揺らぎも持っている。そのことが機械的に作られたのではない手仕事のぬくもりを感じさせる。
このインスタレーションの空間には入ることができない。元木も奥から作ってきたという。作品の手前から眺めるだけで、参加できない空間、それはどこか世界に疎外されている「私」と「世界」を象徴しているのかもしれない。
いやそんな難しいことを考えなくても、かっちり構成された空間にわずかな揺らぎを見つけて楽しめば良いのかもしれない。
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元木孝美展「horizon」
2021年11月8日(月)―11月20日(土)
11:00-19:00(最終日17:00まで)日曜休廊
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GALERIE(ガルリ)SOL
東京都中央区銀座1-5-2 西勢ビル6F
電話03-6228-6050
https://www.galerie-sol.com/INFORMATION/INFORMATION.htm