東京上野の東京都美術館で「イサム・ノグチ 発見の道」が開かれている(8月29日まで)。都美術館のホームページより
日本人を父に、米国人を母に生まれたイサム・ノグチ(1904-1988)は、東西の間でアイデンティティの葛藤に苦しみながら、独自の彫刻哲学を打ち立てた20世紀を代表するアーティストです。20代で彫刻家コンスタンティン・ブランクーシと出会い、そのヴィジョンに決定的な影響を受けたノグチは、自然と通底する抽象のフォルムが生み出す世界を、生涯を掛けて追い求めました。
展示は3つの階を使っている。地下と1階と2階で、2階は撮影が不許可だった。
石彫や金属の板を組み合わせた作品が並んでいたが、石を円筒形にして自在に曲げたような作品が面白かったが、金属板を組み合わせた作品は意外にもつまらなかった。
撮影が許可されていない2階の展示は「石の庭」と題され、高松市牟礼町の石彫群を持ってきたものだというが、自然石の形を活かしたこれら晩年の作品はどれも良かった。
このようにまとめて見ると、イサム・ノグチの優れた造形と、意外に面白くない一面があることが分かった。そういう意味では日本人彫刻家としてはトップクラスに位置づけられても、国際的な彫刻家としてトップクラスかと言えば、そこまでの作家ではないのだろう。
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イサム・ノグチ 発見の道
2021年4月24日(土)―8月29日(日)
9:30-17:30、月曜日休館
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東京都台東区上野公園8-36
ハローダイヤル:03-5777-8600
https://isamunoguchi.exhibit.jp/