小沼純一『武満徹逍遥』を読む

 小沼純一武満徹逍遥』(青土社)を読む。内容によく沿ったタイトルだと思う。武満徹に寄り添った散歩。360ページを超える本書に33編の武満に関するエッセイ。武満徹という作曲家を巡る何とも薄味の評論集。小沼を読むのは初めてなので略歴を見る。「1959年東京都生まれ。早稲田大学文学学術院教授。専門は音楽文化論、音楽・文芸批評。第8回出光音楽賞(学術・研究部門)受賞。創作と批評を横断した活動を展開。(後略)」とある。

 本書から武満の音楽についてわずかばかりしか教わることがなかった。逍遥とあるとおり、武満の周辺を歩き回ってあまり重要とも思えない事柄を書き綴っている印象だ。

 些細なことながら校正ミスの指摘。「高階修爾」は「高階秀爾」の誤り(214ページ)、「エディンバラ国際フェスティヴヴァル」は「ヴ」が1個余分(351ページ)。

 このくらいにしておきます。

 

 

 

武満徹逍遥

武満徹逍遥