山本弘「どんど」、油彩、F6号(41.0cm×31..8cm)
制作年不詳。実は30年近く前買ってくれた人がいて、それ以来見る機会を失った。これも古い写真からスキャンしているが、色はかなり濃くなっているのではないか。
「どんど」はどんど焼きのこと。正月明けに松飾りを集めて明け方暗いうちから火を点けて燃やす。多く子供たちの担当だった。この絵でも左下から炎と煙が右上に向かって上がっている。火の粉が飛んで、右下と左上に何本もの線が描かれているのはその火の粉だ。右下のネギの色はイネ科の雑草を描いている。どんど焼きの炎で暗闇から雑草が照らし出されている。
山本はこんなしゃれた小品もたくさん描いたのだった。