東京京橋のギャラリーなつかで、「そこからの景色」が開かれている。木村友香とこづま美千子の二人展だ(3月20日まで)。
ここではこづま美千子を紹介する。こづまは1963年東京生まれ。1987年に多摩美術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業。1984年から個展やグループ展で発表を続けている。1988年ホルベインスカラシップ奨学生、2004年文化庁新進芸術家国内研修員。
こづまが3年前の個展で書いている。
美術を志し、そこそこ発表も続けてきた頃、自分が景色の中の様々な形を用いて複数の時間や空間を一枚の絵のなかに表現しようと試みていた方法のひとつと、ほぼ同じものが日本美術における「すやり霞」や「金雲」というモチーフとして既に確立していたことを知り、勉強不足を反省しつつも、自らそこに辿り着いていたことが嬉しかった。(中略)
風景をよりどころに天と地を繋ぐような高さのある絵画空間を創り、それが見る人の時空を超えた何らかの記憶や感情を刺激して、次の何か前向きな心持ちの一助となるような仕事がしたい。
こづまは不思議な空間を構成している。それは明確に意識的な方法なのだった。またこづまはカラリストでもある。色彩は天分なのだ。
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「そこからの景色」
2021年3月8日(月)―3月20日(土・祝)
11:00-18:30(土曜日17:00まで、日曜休廊)
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ギャラリーなつか
東京都中央区京橋3-4-2 フォーチューンビル1F
電話03-6265-1889