東京武蔵小金井のギャラリーテムズで上野明美展が開かれている(7月12日まで)。上野は京都府生まれ、1983年に嵯峨美術短期大学洋画専攻を卒業している。1995年に当時銀座3丁目にあったギャラリー21+葉アネックスで初個展を行った。その後さまざまな画廊で個展を開き、二紀展では何度も受賞したが、2007年には特に女流画家奨励佐伯賞に選ばれている。そして2008年文化庁からイタリアのフィレンチェへ、フレスコ画を学ぶために海外派遣された。
イタリアから戻って華やかな色彩と鳥や聖人のようなイメージが加わった。それが今回また少し変わっていた。暗いような重たい画面でトルソのような省略された人体が描かれている。上野の表現がまた一歩深まったと感じた。
ギャラリーテムズはJR中央線武蔵小金井駅南口を南下、前原坂上交差点から斜め右の細い坂道を下り、道なりに進むと右手にギャラリーテムズの看板がある。駅から徒歩8分。坂道は質屋坂と名前があるが、武蔵野台地の崖線である「はけ」である。大岡昇平の『武蔵野夫人』で有名になった。
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上野明美展
2020年7月2日(木)-7月12日(日)
11:00-17:00(火曜、水曜休廊)
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ギャラリーテムズ
東京都小金井市前原町3-20-2
電話042-384-3694
http://www.gallery-tems.com