日本橋高島屋の美術展を見る

 東京日本橋日本橋高島屋S.C.本館6階美術画廊の天野裕夫彫刻展と同じく本館6階の美術画廊Xの長沢明展を見る。
 天野は1954年岐阜県生まれ、1978年に多摩美術大学大学院彫刻科を修了している。天野はここ日本橋高島屋や椿近代画廊で何度も個展を繰り返している。
 天野は木とブロンズ、または木と陶を組み合わせて作品を作っている。それらはすべて不思議な動物だ。入手した木の面白い形を活かして、それにブロンズや陶を組み合わせて立体を作っている。変わった木の形に触発されて想像力を膨らませているのだろうが、その発想と造形力が並外れていて面白い。(画像は高島屋が発行しているパンフレットから引用した)。

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 美術画廊Xで個展をしている長沢明は1967年新潟県生まれ、1994年に東京藝術大学大学院修士課程日本画専攻を修了している。長沢はガレリア・グラフィカで個展を繰り返してきた。高島屋が発行しているパンフレットの文章を一部引用する。

2003年頃から、壁画のような画面でトラなどの動物を原始的な造形としてダイナミックに描く作品を発表し、高い評価を得ています。(中略)
生と死という、生物にとって最も身近で深刻な問題でありながら、間際に追い詰められるまではさほど誰も意識しないであろう、或いはまた、この多様化したデジタルな現代においては、口に出して語るには多少の躊躇と真摯な覚悟を伴うこのテーマに対して、長沢は真正面から向き合います。

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 残念ながら私には長沢の絵の面白さがよく分からない。造形的に甘いのではないか。これ以上あまり評するのは避けることとする。
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天野裕夫彫刻展
2020年6月17日(水)―6月23日(火)
10:30-19:30(最終日は16:00まで)
日本橋高島屋S.C.本館6階美術画廊
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長沢明展
2020年6月3日(水)―6月22日(月)
日本橋高島屋S.C.本館6階美術画廊X