東京京橋のギャラリーなつかでチョン・ダウン展「酔ひどれ船」が開かれている(2月1日まで)。チョンは1989年韓国生まれ、2015年武蔵野美術大学造形学部油絵学科版画専攻を卒業し、昨年同大学大学院版画コースを修了している。2015年と2018年、このなつかで個展をし、今回が3回目になる。
チョンの作品は物語を描いているようだ。ただ、具体的なタイトルが付けられていないので、あえてその辺があいまいなままにされている。重野克明の世界に共通するものを感じるが、重野が日常的なものを題材にしているのに対して、チョンは社会的だ。もっともすべてが社会的な題材を扱っているのではなく、肖像画シリーズではチョンが影響を受けた偉人たちが取り上げられている。ランボーとか太宰治とか・・・。個展タイトルの「酔ひどれ船」もランボーの長編詩の題名だ。
なお、ギャラリーなつかと同時に、ギャラリーMoMo六本木でもチョン・ダウン展「帆を高くあげよ」が開かれている(1月18日まで)。
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チョン・ダウン展「酔ひどれ船」
2020年1月10日(金)―2月1日(土)
11:00-18:30(土曜日17:00まで)日曜・祝日休廊
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ギャラリーなつか/Cross View Arts
東京都中央区京橋3-4-2 フォーチュンビル1F
電話03-6265-1889
http://gnatsuka.com/