山本弘「(題不詳)」、油彩、F4号(33.5cm×24.0cm)
1977年制作。何が描かれているのだろう。首があるし、角状のものも描かれている。すると鬼だろうか? では顔の前の白い三角は何だろう。
おそらくそのような理屈ではないのではないか。造形的に面白いと思って三画を描いたのかもしれない。それにしては三角の下辺に絵筆の端を使って細い線を引いている。鬼の歯のようにも見えるし、樹木のようでもある。三角の中の黒い丸は鼻の孔だろうか?
山本は三角を何度も絵の中に描いている。丸や四角も描いている。単純な幾何学的な形が好きだったようだ。