ギャラリーなつかの内平俊浩展を見る

 東京京橋のギャラリーなつかで内平俊浩展が開かれている(10月27日まで)。内平は1960年石川県生まれ、1982年に名古屋芸術大学美術学部彫刻科を卒業している。1987年に銀座の画廊春秋で初個展、以来銀座を中心にもう22回も個展を行っている。今回は2015年にこのギャラリーなつかで行って以来3年ぶりだ。







 内平はほぼ等身大の木彫で若い娘を作っている。この20年間、その時代の風俗を写しているので、いわば若い娘のファッションの移り変わりを見るようでもある。そして内平の大きな特徴は「彫り」の粗さと彩色にある。内平の作品は精密な仕上げを拒否しているのだ。遠くで円空仏と響き合っているような作風だ。意識的に近代彫刻の概念を外した場所で仕事をしている。そのため近代の彫刻観を基準にした見方からは理解しにくいかもしれないが、独創的でユニークな作品だ。もっと高い評価を得られて良い作家だと思う。
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内平俊浩展
2018年10月22日(月)−10月27日(土)
11:00−18:30(最終日は17:00まで)
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ギャラリーなつか
東京都中央区京橋3-4-2 フォーチュンビル1F
電話03-6265-1889
http://gnatsuka.com/