東京銀座の銀座メゾンエルメスフォーラムでエマニュエル・ソーニエ展「セロニアス・モンクに捧ぐ」が始まった(10月31日まで)。これがとても良かった。
エマニュエル・ソーニエは1952年、フランス、パリ生まれ。ベルギーのブリュッセルほか、フランス各地の美術館などで個展を開いている。
エレベーターを上がって右手の部屋に黒い木の作品が床から壁まで展示されている。拾った木を磨き黒く塗っている。その横に黒く塗った直線状の金属が置かれたり壁に設置したりしている。一緒に見ていた柴田さんが、これは斎藤義重が60年代にやっていたなあと言う。
エレベーターのほうに戻ると壁面にドローイングが展示されている。そして床には大きな作品が3つ置かれている。最初の作品は9本のガラスの円筒状の中に水が入れられていて、それが床に敷かれた本の上に乗っている。
次の作品はステンレスを鏡面仕上げした円盤状に細い棒状の突起が何本も植えられている。これが上下の円盤を結んでもいる。
最後の作品もガラスでできており、その周りを針金で編んだ球形のものが取り囲んでいる。トルコの魚を捕るやなの形だという。
いずれも繊細な形状で、仕上がりの完成度も高く、優れた造形だった。
ただここは最高級ブランドエルメスのビルの8階にあり、玄関から入って店内を通り抜けなければ奥にあるエレベーターへたどり着けない。ぼろい服装でエルメスの店内に入るのは私だって多少のストレスを感じてしまう。店員もギャラリーのスタッフも驚くほど愛想がよいのだけれど。
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エマニュエル・ソーニエ展「セロニアス・モンクに捧ぐ」
2017年7月14日(金)‐10月31日(火)
11:00−20:00(月〜土)
11:00−19:00(日)、いずれも入館は閉館30分前まで
休館日はエルメスの営業日に準ずる
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銀座メゾンエルメスフォーラム
東京と中央区銀座5-4-1
電話03-3569-3300
http://www.maisonhermes.jp/ginza/le-forum/archives/522151/