ギャラリー砂翁の和田祐子・杉原民子展を見る

 東京日本橋本町のギャラリー砂翁で和田祐子・杉原民子展が開かれている(7月15日まで)。和田はアメリカと日本でカリグラフィーを欧米の講師(米・ドイツ・ベルギー・イタリア・英)から学んだ後絵画に転じる。2008年にベルギーの画廊で初個展、日本に帰国して2008年にギャラリートモスで個展を開き、その後もトモスで個展を続けてきた。
 杉原は佐賀県出身、東京オリンピックの年に生まれたという。1998年以来、OギャラリーUP・SやギャラリーTEMS、Shonandai My ギャラリーなど多くのギャラリーでもう15回以上個展を開いている。
 和田の作品から見てみる。抽象的なドローイングだが、何か形が見えるような気もするが、具体的なものは現れてこない。ときにアルファベットの文字らしきものが描かれているのは、和田がカリグラフィーから出発しているためだろう。いずれにしろ魅力的な作品だ。




 杉原はドローイングの作品を展示している。とくに大きなオオカミのドローイングがすばらしい。写実的なオオカミにはほど遠いが、なぜかとても良いのだ。「エルクの森−オオカミ」と題されていて、紙に鉛筆と木炭、水彩とガッシュで描かれている。ほかに鉛筆で描かれた小品も良かった。



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"それぞれの、" 和田祐子・杉原民子展
2016年7月4日(月)〜7月15日(金)
11:00−18:00(最終日17:00)
7月10日(日)休廊
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ギャラリー砂翁
東京都中央区日本橋本町1-3-1渡辺ビル
電話03-3271-6693
http://www.saohtomos.com/