無人島プロダクションの八木良太展「メタ考古学」を見る

 東京江東区無人島プロダクション八木良太展「メタ考古学」が開かれている(6月26日まで)。八木は1980年、愛媛県生まれ。2003年に京都造形芸術大学空間絵隠出デザイン学科を卒業している。今まで無人島プロダクションで何度も個展を開いている。
 ギャラリーのホームページから、

八木はこれまで音や言葉、記録媒体をテーマに数々のインスタレーション作品を制作してきました。作品の中にはアナログレコードや色調解析アプリケーションなど古今のテクノロジーを使った作品も多くあります。/その八木が、なぜ今考古学か。/八木はこう言いました。/「現代においては、過去を考えることが、未来を考えることよりも、より自由な気がする」と。
ここ最近、埋蔵文化財などを実際に目にし、世界考古学会議のためのプレディスカッションなどにも参加して学者たちの考えにふれていくうちに、八木は古代の文明、文化や生活に思いをはせることによって、より宇宙を感じるという感覚が芽生えたといいます。
(中略)
本展ではメディアアートの手法によって、時間の厚みや重さを可視化する作品を発表します。







 ギャラリーに入ると正面にポスターのようなものが展示されている。立体視の図像だという。その他、石の表面に同じ様な図像が描かれており、またテレビモニターにはノイズのような画面が映し出されている。いずれも裸眼立体視(交差法)によりうまく焦点を合わせると図像が立体的に浮かび上がってくるという。試してみたら、テレビモニターと石の表面の図像は立体像が浮かびあがってきた。(モニターの動画は、現在無人島のホームページで見ることができる)。
 また床に砂の入ったような箱が置かれていて、ヘッドホンをして砂をかき分けると小さなアンテナが顔を出し、すると音が聞こえてくる。私が試みたら、JST日本標準時)の時報が聞こえた。ほかに2種の音源が埋められているらしい。
 また色弱検査のテスト用の図を拡大したもの、陶器の表面に磁気テープのような音源を貼り込んだものなどがあった。
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八木良太展「メタ考古学」
2016年5月21日(金)−6月26日(日)
11:00−20:00(土・日は11:00−19:00)
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無人島プロダクション
東京都江東区三好2−12−16
電話03−6458−8225
http://www.mujin-to.com