東京銀座のうしお画廊で深沢軍治展が開かれている(6月25日まで)。うしお画廊開廊記念IIとあり、淀井彩子展に次ぐ第2弾に選ばれた。深沢は1943年山梨県生まれ、毎年精力的に個展を開いている。
今回は100号のキャンバスを2枚横に並べた大作を出品している。クジラの頭部のような不思議な形が描かれている。筆触が残されており、単純に塗りつぶしているのではなく、ひと筆ひと筆描き込んでいる。
ほかにも網状の形とか、正方形の和紙を貼った上に描かれた縦の青い帯とその周囲を埋めつくす青い線など、深沢ワールドとも言えそうな独特の形が描かれている。
深沢は饒舌ではないものの、気取ることなくゆっくりと話す語り口で、制作の秘密を教えてくれる。誠実な人柄が作品に見合っているようだ。
京都在住なので、個展会期の最初と最後に画廊に顔を出すことが多い。幸運にも深沢に会うことができれば、作品同様見かけも大変若いことに驚くだろう。今年73歳になるとはとうてい思えない若々しさだ。
6月1日にオープンしたうしお画廊は銀座の7丁目、工事中の松坂屋とビヤホールのライオンの間の道を入り、3つめの交差点を右折して50メートルほど。ギャラリー惣の隣のビルの3階になる。
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深沢軍治展
2016年6月13日(月)−6月25日(土)
11:30−19:30(最終日17:00まで、日曜休廊)
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うしお画廊
東京都中央区銀座7-11-6 イソノビル3階
電話03-3571-1771
http://www.ushiogaro.com/