銀座スルガ台画廊で川崎麻央個展を見る

 東京銀座の銀座スルガ台画廊で川崎麻央個展が開かれている(4月30日まで)。同画廊が毎年行っている新人選抜展「レスポワール展」の一環だ。川崎は1987年島根県生まれ。2012年東京芸術大学日本画科を卒業し、現在同大学大学院博士後期課程3年に在学中。院展に何度も入選している。今回が初個展となる。
 馬や七面鳥などを描いているが、日本画と思えないほどダイナミックな構図でテーマも激しい。馬などに鶴のイメージを重ねたりしている。日本画でありながら静態的staticな作品ではないことに強く興味をそそられた。タイトルもユニークで面白かったが、メモするのを忘れてしまった。DM葉書に使われている作品が「孤雲野鶴」という。
 とくに躍動する馬を描いた2点の作品で、前脚で逆立ちするような姿勢や、激しく疾走する姿が、何か風か血か水しぶきのようなものを纏い付かせていて、単なる動きのある構図に止まらず強い激情passionを感じさせる。それこそ作家の持つ強い感情なのではないか。作画技術と作家の強い意志が相まって今回の作品を成立させているのだろう。興味深い作家に出会えたのだった。


 「孤雲野鶴」


(※川崎の「崎」は山ヘンに立の下に可を書く漢字)
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川崎麻央個展
2016年4月25日(月)〜4月30日(土)
11:00〜19:00(最終日17:30まで)
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銀座スルガ台画廊
東京都中央区銀座6-5-8 トップビル2F
電話03-3574-8691