ギャラリー現のダニエル・ゲティン&ゲルダ・マイセ展「Screens and Soft Stones」が興味深い

 東京銀座のギャラリー現でダニエル・ゲティン&ゲルダ・マイセ展「Screens and Soft Stones」が開かれている(1月23日まで)。2人はスイス出身の男女のユニットで、でもそれ以上の事は私には分からない。きわめてコンセプチュアルな作品を展示している。







 壁面にテープを貼って矩形を描いているのがダニエル・ゲティンで、床に赤色に着色した包帯を巻いた石状のものを展示しているのがゲルダ・マイセだ。
 ゲティンが壁に描いた矩形の作品は赤、青、黄の3種類がある。赤は壁面の天地一杯に描いているが、その天地を等間隔で4列に区切り、その1個の天地の長さで正方形を作っている。黄は壁面の左右一杯を等間隔で4つに区切り天地はやや短くして1個は長方形を作っている。青は赤の矩形の天地の長さを小さな矩形の天地とし、それを3列重ね横にも1段並べて6個の矩形としている。
 いずれにしろ、赤、黄、青の3つの矩形が決定し、その一つ一つを別の壁面に描き起こしている。きわめて理知的に制作した仕事だ。画廊の空間全体が直線で区切られた矩形に囲まれたようになっている。床に置かれたマイセの赤い石がそのリズムを壊してアクセントになっている。
 ギャラリーに不思議な空間が生まれている。ぜひ足を伸ばして体験してほしい。
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ダニエル・ゲティン&ゲルダ・マイセ展「Screens and Soft Stones」
2016年1月12日(火)−1月23日(土)
11:30−19:00(土曜日17:30まで、日曜休廊)
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ギャラリー現
東京都中央区銀座1-10-19 銀座一ビル3F
電話03-3561-6869
http://g-gen.main.jp