東京京橋のギャラリーなつかで伊東敏光展が開かれている(1月30日まで)。伊東は1959年、千葉県生まれ。1985年に東京芸術大学美術学部彫刻科を卒業し、1987年に同大学大学院美術研究科を修了している。1998年にはドイツのデュッセルドルフ美術大学に短期留学し、2006年から2007年にアメリカのペンシルバニア美術大学院で在外研修している。現在広島市立大学芸術学部教授。
1986年にGアートギャラリーで初個展、その後なびす画廊、淡路町画廊、ギャラリーなつか、秋山画廊やアメリカの画廊などで個展を繰り返し、また日本各地の美術館の企画展や、イタリア、スイス、アメリカなどのグループ展に参加している。
今回、木彫の大きな作品と石の作品、それに木彫のレリーフを展示している。最も大きな木彫作品は古材を組合せ、それで山のような形を作り、それにレリーフ状の顔を組み込み、頂上には椅子を置いて、さらにその上に鷺を立たせている。
次に大きな作品は、これまた古材を組合せ、背景に山をパッチワークのように作り、鳶を置いて真ん中に不思議な木の塊を置いている。これは何ですか? と訊くと、古い神社などで御祭神として祀られている石をイメージして、金平糖の形を彫ったとのこと。おもしろい!
ほかに石を組み合わせた動物状の作品、田野の上を飛ぶ飛行機、それに壁に展示されたレリーフなどがあった。レリーフでは天文台や山が作られている。
抽象的な形態に具象的な形を組み合わせた興味深い作品だ。おもしろく見てきた。
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伊東敏光展
2016年1月12日(火)〜1月30日(土)
11:00〜18:30(土曜日17:00まで)
日曜休廊
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ギャラリーなつか
東京都中央区京橋3-4-2 フォーチュンビル1階
電話03-6265-1889
http://homepage2.nifty.com/gallery-natsuka/