櫻木画廊の中津川浩章展「ここにあって、ここにないもの」を見る

 東京上野桜木の櫻木画廊で中津川浩章展「ここにあって、ここにないもの」が開かれている(11月8日まで)。副題がドローイング&ペインティング、3点のタブローのほか、50点のドローイングが展示されている。
 中津川は1958年静岡県生まれ。和光大学で学び、個展をギャラリイK、パーソナルギャラリー地中海などで数回ずつ開き、その他、ギャラリー人、ギャラリー日鉱、マキイマサルファインアーツ、Stepsギャラリー等々で開いている。主にモノクロームの絵の具を使って指でキャンバスに描いている。初期には抽象作品を作っていたが、2000年のギャラリー日鉱での個展で初めて具体的な形が現れた。それはきわめて単純な形で、四角な建物や飛行機などだった。ついで2002年のマキイマサルファインアーツの個展では人物が描かれた。中津川の抽象作品を見てきたからとても驚いた。しかし、具象的な形態が現れた中津川の展開は成功した。









 今回3方の壁にびっしりと展示された鉛筆のドローイングがすばらしい。樹木が繁った林や広場、石碑らしきもの、池みたいな風景が描かれている。それらが豊かな印象を与えて、とても魅力的だ。
 中津川は現在58歳、代表的な中堅作家の一人だろう。
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中津川浩章展「ここにあって、ここにないもの」
2015年10月27日(火)ー11月8日(日)
11:00−18:30(最終日17:30まで)
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櫻木画廊
東京都台東区上野桜木2-15-1
電話03-3823-3018
http://www1.tcn-catv.ne.jp/sakuragi_art/
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