ギャラリーKの山根秀信個展「COMPOSITION '食の風景'」がおもしろい

 東京京橋のギャラリイKで山根秀信展「COMPOSITION '食の風景'」が開かれている(8月8日まで)。山根は1959年山口市生まれ、1985年東京芸術専門学校卒業。1994年以降、山口市を拠点に制作、発表活動を行っている。ギャラリイKでは2011年と2012年についで今回が3回目となる。



 ギャラリーに提示されている山根のテキスト、

豆腐、カップ麺、コンビニ弁当、冷凍食品、お菓子、ジュースやお茶などの入れ物として使われるプラスチック容器。食品がそれら様々な形の容器に入れられてスーパーやコンビニなどで、縦や横に並べられ売られている光景は、現代社会の豊かさ、便利さ、快適さ、そして自由さまでも感じさせます。
毎日の食事の度に出てくるそれら様々な形のプラスチック容器を原型に、石膏で薄く型取りしたオブジェを作り、それを床の上に縦や横に並べて再構成してみると、そこに今日の生活の一端を表すイメージが生まれてくるのではないかと考えています。

 山根は1年間に消費した食品のプラスチック容器から型取りしたオブジェを展示している。これがすべて石膏で作られているというから驚く。並べられたオブジェの数は500個前後、アトリエでそれらの並べ方を研究し、最終的に決まったレイアウトを撮影し、その写真に従って今回ギャラリーで並べたという。テキストにあるように、「今日の生活の一端を表すイメージが生まれて」いる。それ以上に建物などの街が再現されているかのようだ。
 山根のアトリエは山口県にあり、作品を段ボール箱に入れて、車で2日かけて運んできたという。こんなに華奢に作られているのに、途中壊れることはなかった。見かけ以上に堅牢なのかもしれない。
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山根秀信個展「COMPOSITION '食の風景'」
2015年8月3日(月)〜8月8日(土)
11:30〜19:00(最終日は17:00まで)
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ギャラリイK
東京都中央区京橋3-9-7 京橋ポイントビル4階
電話03-3563-4578
http://homepage3.nifty.com/galleryk