ギャラリー・マルヒの高嶋英男個展「空壺の人」がおもしろい


 東京文京区辺津のギャラリー・マルヒで高嶋英男個展「空壺の人」が開かれている(7月20日まで)。これがとてもおもしろい。高嶋は1981年東京生まれ、2010年に多摩美術大学工芸学科を卒業し、2012年に同大学大学院工芸専攻を修了、2014年に東京芸術大学大学院彫刻専攻を卒業している。初個展は2012年KOKI ARTSで行い、2014年のギャラリーQのグループ展にも参加している。
 高嶋は陶で人物を作っている。その人物が変なのだ。大きな口を開いているが、その口が壺の口になっている。個展のタイトルの「空壺の人」の所以だ。展示されている作品のうち、二つがとても大きい。もう少しで等身大に届くくらいだ。この大きさが重要だ。ギャラリーQのグループ展にも小さな作品を出品していたが、小さい作品だと高嶋でなくてもしばしば陶の作品で手の込んだものを見かけることがある。しかし、これだけ大きい作品は高嶋以外あまりお目にかかった記憶がない。大きさに意味がある。





 それにしてもおもしろい。タイトルが「空壺の人」とあって、「からつぼ」とルビが振られているが、これは「空っぽの人」に掛けてあるのか。注目されて良い新人だと思う。
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高嶋英男個展「空壺の人」
2015年7月11日(土)〜7月20日(月)
11:00〜19:00、休廊日:7月13日(月)
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ギャラリー・マルヒ
東京都文京区根津2-33-1
電話03-5832-9911
http://konoike.org/maruhi/
地下鉄千代田線根津駅根津駅交差点方面改札口より徒歩5分
※駅から出発して根津駅交差点を右折、50mほど進んだ左手にテート薬局があり、そのすぐ先の細い路地を左折して20mほどの右側