いりや画廊で柳井嗣雄展「ー 空洞 ー」を見る

 東京台東区のいりや画廊で柳井嗣雄展「ー 空洞 ー」が開かれている(5月30日まで)。柳井は1953年山口県萩市生まれ、1977年に創形美術学校版画科を卒業している。1980年にギャラリー21で初個展、以来個展を41回開いていると略歴にある。数々のグループ展にも出品し、海外でも何度も発表している。私も2001年のギャラリーゴトウや2009年のギャラリーヴヴァンの個展を見ている。
 柳井は鉄を使った作品も発表しているが、今回は和紙や樹皮、杉皮、檜皮などを素材とした作品を展示している。樹木の型を取り樹皮のみで再現したものなど強く印象に残った。また和紙に樹皮を貼り付けた「樫の木の表面」と題されたタブローのような連作もある。





 いりや画廊は都心では珍しく大きな空間だ。それも路面店でもある。入口も広く彫刻作品の搬入や展示に適している。もともと画廊主が彫刻家なので彫刻展に使いやすい画廊を作ったとのこと。地下鉄日比谷線入谷駅近くというある意味ちょっと行きづらい場所にあるが、しばしば興味深い展示が企画されている。
 今回紹介が遅れて会期は明日までしかないが、ぜひ足を運んでほしい展示だ。
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柳井嗣雄展「ー 空洞 ー」
2015年5月18日(月)〜5月30日(土)
11:30〜19:30(最終日16:00まで)日曜休廊
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いりや画廊
東京都台東区北上野2-30-2
電話03-6802-8122
http://www7b.biglobe.ne.jp/~gallery_iriya/
東京メトロ日比谷線入谷駅1番出口より徒歩1分