鬼海弘雄の撮った街

 鬼海弘雄『誰をも少し好きになる日』(文藝春秋)を読んで、そこに掲載されている写真と同じ場所を撮ってみたいと思った。以前も鬼海の別の写真集のカットと同じ場所を探したことがあったが、その時は見つけられなかった。今回は、写真に住所表示が写っていた。「江戸川区西小岩一丁目19」とある。地図で見ると総武線小岩駅北口すぐのようだ。カメラを持って行ってきた。
 簡単に分かると思ったが、意外にもなかなか見つからなかった。ただ写真をよく見ると、東京葬祭の看板に簡単な地図が載っていて、現在地と▼が記されている。それでようやく行き着いた。
 鬼海はハッセルブラッドで撮影している。レンズは分からない。私はコンパクトデジカメで撮影している。ズームレンズ付きなので画角は合わせられると簡単に考えていたが、肝腎なところに道路標識が設置されていて、鬼海の写真と同じ場所からは撮影できなかった。

鬼海弘雄撮影

私が撮影したもの:鬼海の写真では東京葬祭だった看板が、アルケル治療院の看板に変わっている。それ以外はあまり変わっていなかった。