朝日新聞の人生相談「悩みのるつぼ」で、「新婚2カ月後から主人に8カ月間浮気をされ」た女性が、自信を失ってしまったと相談を寄せている(1月10日)。回答者は三輪明宏。その回答から、
そもそも浮気をしない男は「無形文化財」だと思ってください。希少な存在です。
女の人だって、心の中で「ああ、あの人ステキだわ」と思うことはいくらでもあるはず。浮気をしない女性もまた珍しいものです。事は行動に移すかどうか、だけです。
それでも軽い浮気というのは、よそのお手洗いを借りているだけぐらいに思ってください。セックスはたいへんに道徳的なものだと考えられがちですが、実際には単なる排泄です。糞尿と同じように、「たまったら出す」だけなのです。
おしっこをするのに、精神的なものは伴わないでしょう? それと同じように、性欲だって本能的なもので、精神を伴わない場合が多いのです。浮気は性的なリビドー(衝動)だけなんです。(後略)
過激とも思われる三輪の回答を読んでいると、瀬戸内寂聴の宇野千代への弔辞を思い出す。
男と女の話をなさる時は、芋や大根の話をするようにサバサバした口調でした。
「同時に何人愛したっていいんです。寝る時はひとりひとりですからね」
私が笑い出す前に厳粛な表情で、
「男と女のことは、所詮オス・メス、動物のことですよ。それを昇華してすばらしい愛にするのは、ごく稀(まれ)な選ばれた人にしか訪れない」
とつづけられました。
Modestyな私のコメントは差し控えたい。