東京京橋のギャルリー東京ユマニテで井上瑞貴展が開かれている(10月18日まで)。1992年熊本県生まれ、現在多摩美術大学美術学部油画専攻に在籍中だ。今回が初個展だという。
ひと目見て、デ・クーニングがウォーホルを描いているみたいと思った。とてもおもしろい。ギャラリーに作家のコメントが貼られていた。
お酒のラベル、食品のロゴ、マークや記号。アイコンに強く引きつけられるのはどうしてなのか、考えながら身体を通してそれらを画面に落とし込んでいく。これは父親の好きな煙草だったとか、大事な人と飲み干したジュースだとか、人から見たらただのアイコンがわたしにとっては特別な意味を持ってくる。
チリトマトのカップの絵、コカコーラの瓶、黒霧島とプリントされている焼酎のラベル、パルメザンチーズ、ギネスの小瓶、だしの素の袋、缶コーヒー、ネスカフェ、6Pチーズ、牛乳、ポカリスエット、ギルビージン等々。若い美大生がこんなに完成度の高い作品を作っている!
画廊の事務所には立体作品が置かれている。ラッキーストライクやカロリーメイトの空き箱だ。それもウォーホルと共通するが、平面作品も立体も連想を呼び起こすが全く別物だ。
ギャラリーの小部屋には大きなノート(B4判?)が置いてあって、タイ旅行の写真がコラージュされている。そこに書かれているキャプションもユニークでおもしろかった。初個展のため作品の価格も大変安い。
井上の今後がとてもとても楽しみだ。
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井上瑞貴展〈mycon〉
2014年10月14日(火)−10月18日(土)
10:30−18:30(最終日18:00まで)
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ギャルリー東京ユマニテbis
東京都中央区京橋2-8-18 昭和ビルB2F
電話03-3562-1305
http://g-tokyohumanite.jp/
地下鉄銀座線京橋駅6番出口から徒歩1分