コバヤシ画廊の太田三郎展「戦争遺児POST WAR 69」を見て



 東京銀座のコバヤシ画廊で太田三郎展「戦争遺児 POST WAR 69」が開かれている(8月23日まで)。太田は1950年山形県生まれ。1971年に鶴岡工業高等専門学校機械工学科を卒業している。1980年よりコバヤシ画廊をはじめ個展を多数開いている。
 今回は「戦争遺児 POST WAR 69」と題して、先の大戦で父親が戦死した子どもたちの現在を撮影し、いつもの切手シートの作品に仕上げている。取材をしたのは70歳〜79歳の「戦争遺児」たち。大多数の遺児は経済的に苦しい生活を余儀なくされたと画廊の配布するプレスリリースに太田が書いている。
 太田は今までも「兵士の肖像」「私は誰ですか」「被爆地蔵」「被爆樹」「無言館」「被爆者」「軍人像」「繊細痕」「戦ノ碑」というテーマで意欲的な作品を作ってきた。声高に主張するのではないが、持続してぶれることなく戦争を告発している。優れた仕事だと思う。
 会期は残り4日間。ぜひ多くの人に太田三郎展を見て、太田の仕事を知ってほしい。
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太田三郎展「戦争遺児 POST WAR 69」
2013年8月11日(木)−8月23日(土)
11:00−19:00(最終日17:00まで)日曜と13〜15日休廊
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コバヤシ画廊
東京都中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1
電話03-3561-0515
http://www.gallerykobayashi.jp/