愉鳴呼社のパフォーマンスに驚く


 地下鉄銀座線末広町駅を出てすぐのところにアーツ千代田3331がある。いわば複合ギャラリー施設といったところか。元小学校の建物をそのまま利用しているからとても広い。そこにたくさんのギャラリーが入っている。
 いくつかのギャラリーを覗いたあと、地下のスタジオB104に足を踏み入れて驚いた。カラフルなオブジェが展示されていると思ったら、それが動きだして声まであげたのだ。それは女性作家たちだった。左から青白緑赤紺ピンク黒のドレス?に包まれている女性たちは、それぞれ妖精とか宇宙とか花とかをイメージしているらしい。ユニットの名前は愉鳴呼社(ゆああしゃ)と言って、女子美術大学の3年生だという。女子美の付属高校からの同級生たちで、高校時代からこのユニットを作って活動しているという。



 ただ奇抜な格好をして自分たちだけで楽しんでいるようにも見えるが、こんなある種ナンセンスな活動が案外おもしろいことになるのかもしれない。いま流行のChim↑Ponだって、初めて無人島プロダクションで見たときは、青木ヶ原から首吊りに使われた太い枝を、ビニール紐が吊り下がったままの状態で取ってきて展示していたし、メンバー各自の垢で作った人形を展示したりしていた。
 東京オリンピックの頃にハイレッドセンターが銀座で掃除をしていたパフォーマンスも思い出される。だから、この愉鳴呼社のユニットも進化してゆくかもしれない。

 そのギャラリーの廊下の壁面では、三木みどりがチョコレートを壁一杯に貼り付けるインスタレーションの最中だった。三木のことは昨年11月に銀座4丁目のステップスギャラリーで行ったインスタレーションを見たことを憶えている。
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「Transmissions」
2013年5月31日(金)−6月2日(日)
金=18:00−21:00、土=10:00−21:00、日=10:00−18:00
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アーツ千代田3331 スタジオB104
東京都千代田区外神田6-11-14
主催:エアーブレインギャラリー