七夕の芋の露


 子どもの頃は七夕の朝、里芋の葉の露を採って、それで墨をすって短冊に願い事を書いた。あの頃なんて書いたのだろう。住んでいたのが長野県の田舎だったので、七夕はひと月遅れの8月7日だったけど。ちょうど夏休みの最中だった。里芋は家の前の畑にたくさん植えてあった。