東京銀座6丁目のみゆき画廊が開廊46年目を迎え、「小さな絵展」を開いている(6月30日まで)。0号以下の小さな作品を依頼された90人の作家が90点の小品を寄せている。さすがはみゆき画廊、参加しているのは中堅〜大御所の作家たちだ。みな片手間ではなく充実した作品を出品している。
まず野見山暁治の0号の油彩「小っぽけな静物」が目を惹く。小品なのに存在感が大きいのだ。佐野ぬいの「シネマ・ブック」もさわやかな作品だ。あきびんご「花」は落書きみたいなのに作品として成立している。酒匂譲「かたち」はササッと描いているが酒匂さんの作品だ。本田希枝「緑の中に」はたったの3万円の定価がついている。もう売約済みだったけど。瀬本容子は定番の赤いキツネ。島田鮎子も変わらない。森一浩「BRASIL」はカーニバルのサンバだろうか。大場伸之は「幹(桜)」と題されているが、女のトルソにも見える。ほかに永田由利子、吉武研司、黒田克正、小林裕児、伊藤彰規、淀井彩子、太田保子、黒田悠子等々、本当に多彩な作家たちで、46周年のお祭りとはいえ見飽きない。なにしろ90点の作品なのだ。
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「小 さ な 絵 展」
2012年6月18日(月)−6月30日(土)
11:00−19:00(最終日−17:30、日曜休廊)
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みゆき画廊
東京都中央区銀座6-4-4 銀座第二東芝ビル2階
電話03-3571-1771
http://www.miyuki-gallery.com