5月20日に近所の公園の植え込みの白いカラーに甲虫がいた。いや、そろそろヒメマルカツオブシムシが見られるのではないかと探したのだった。ヒメマルカツオブシムシはこの頃羽化して、野外の白い花に集まる習性がある。本種について、安富和男・梅谷献二『衛生害虫と衣食住の害虫』で、ヒメマルカツオブシムシのことを、
前種(ヒメカツオブシムシ)とともに、繊維を加害するのは幼虫期のみであるが、前種は動物質でしか生育できないのに対して、本種は植物性ステロールの利用能力を持ち、植物質の食品を加害することもある。
と解説し、さらにカツオブシムシ類の解説において、
……欧米でも(中略)後者(ヒメマルカツオブシムシ)を、variegated carpet beetle(カーペットのまだら模様の甲虫)と呼んでいるように、これらの2種は、食品害虫としてよりも、繊維害虫としての比重の方が大きい。
と、書かれている。ちなみに学名は、Anthrenus verbasci L. と標記されている。
- 作者: 安富和男,梅谷献二
- 出版社/メーカー: 全国農村教育協会
- 発売日: 1995/03
- メディア: 単行本
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