LIXILギャラリーの一ツ山チエ展が興味深い


 東京京橋のLIXILギャラリーで開かれている一ツ山チエ展が興味深い。LIXILギャラリーは以前INAXギャラリーといっていたところ。会社名が変わってギャラリーの名前も変わった。
 一ツ山チエは1982年静岡県生まれ、2004年に東京工芸大学デザイン学部を卒業している。


 今回の展示作品はバイソンの群れらしい。等身大の動物を新聞紙と紙紐で作っている。躯体も新聞紙を芯にしている。すごい迫力だ。DMハガキに使われている親子ゴリラの作品を見て、「おしっこをちびっちゃった子供もいました」という。
 パンフレットに載っているギャラリーの学芸員大橋恵美の「今度はどのような作品になりますか」との質問に、3月1日時点で一ツ山はこう答えている。

バイソンの群れを作ります。モウモウと毛が生えていて、土ぼこりがたっていて、4、5頭の群れがいたり、戦っていたり、入ってくる人に向かって来るような力強い作品です。
バイソンを選んだのは、野性のもの、土臭い泥臭いものがつくりたかったからです。アメリカでは食用に狩猟され過ぎて今やワシントン条約で守られている種です。
どんなに文明が栄え便利になっても、新しいエネルギーが開発されても、私は土の匂いや緑の匂い、大地の上にいる動物であることを忘れず、大地に生きる者として、力強く生きていきたいという思いです。

 本当に力強いバイソンの群れが広いギャラリーに存在している。
       ・
一ツ山チエ展「−大地に、生きる−」
2012年5月2日(水)〜5月29日(火)
10:00〜18:00
       ・
LIXILギャラリー(旧INAXギャラリー
東京都中央区京橋3-6-18 LIXIL GINZA 2F
電話03-5250-6530
http://www1.lixil.co.jp/gallery/