「気」のスポット分杭峠(ぶんぐいとうげ)

 職場の先輩が、あんたの田舎に分杭峠という所があって、とても「気」の強い所なんだってねと教えてくれた。調べてみると長野県伊那市大鹿村の境ちかくにある所らしい。大鹿村原田芳雄が主演した「大鹿村物語」の舞台となったあの村だ。
 いつも頭を刈ってもらっている床屋さんが、今度長野県の高遠に旅行するんですよ、と言うので分杭峠の話をした。次に床屋に行ったら、高遠へ行った折り分杭峠にも足を伸ばして来たという。谷間の場所でベンチなどが置いてあり、数十人が座ったり横になったりしていた。曲がっていた腰が伸びたりしたというような話が聞こえてきたという。
 持ち帰ったというチラシをコピーさせてもらった。


「パワースポット分杭峠」のちらしより、

 日本最大の断層「中央構造線」が縦貫する分杭峠は、杭を分ける峠というように伊那市長谷と下伊那郡大鹿村の境に位置し、「従是北高遠領」と刻まれた石柱が建てられ、現在は郡境になっています。また古くから遠州秋葉神社へ至る秋葉街道の峠の一つでした。
 この分杭峠にゼロ磁場があることを発見したのは、中国湖北省蓮花山のゼロ磁場を発見した有名な気功師、張志祥師です。蓮花山のゼロ磁場地帯は「人が幸せになれる場所」ともいわれ、多くの人が癒しを求めて訪れています。その張志祥師を日本に招いて、ゼロ磁場を探してもらったところ、蓮花山に匹敵する素晴らしい場所が発見されました。それが分杭峠だったのです。

 さてこのゼロ磁場とは何か? 同じちらしに「ゼロ磁場とは……」と題して書かれている。

……地球表面の断層部の局所には「ゼロ場(相殺零場)」があるといわれています。ゼロ磁場には、未知のエネルギーの集積があるといわれています。
 東洋医学によると、皮膚にある「ツボ(経穴)」は、生命エネルギー(気)の出入り口であると言われています。地球の断層部分にも地球内部の未知エネルギーの出入り口があり、これを「ゼロ場(相殺磁場、ゼロ磁場)」と呼んでいます。断層の両側から、(正)方向と(負)方向の力が押し合って、局部的には零になり、零場が形成されてこの周辺に未知エネルギーが集積されやすいことが判っています。未知エネルギーは力としてのエネルギーやラドン温泉等の低線量放射線エネルギー、原子を構成する素粒子等のサイ情報構成要素から構成されており、人々の心身を活性化させ、力を与え、元気にしてくれると考えられています。

 こ、これはちょっと眉……、うーむ。
 ついで「気の活用方法」が紹介されている。

 何となく気が進まない。何となくいやだ…という時は、氣場に行かない方が良い。ポジティブな状況で、強い願い事がある時に、氣場に行って座るとより強い効果が期待できると思います。吸う、止める、吐くの3段階のゆっくりとした呼吸をして、リラックス集中を心がけて知性や理性を薄めて行き、吐く息に願い事を重ねる。尚、座りながらの意識集中は、1時間以内にしてください。寒かったり、暑かったりして、どうしても気持ちが幸せになれない時は、中止してください。氣場で零意識(零点)になり、願い事の対象と共鳴や共振した場合には、異常とも思われる現象が起きるかも知れません。「出来る」という思いこみが必要であります。気長に、あせらずに続ける必要があると思います。

 いったい「気」とは何だろう。昔、中国哲学について書かれた入門書や啓蒙書を何冊か読んだがよく分からなかった。良い本があったら読み直してみたい。


諸子百家――中国古代の思想家たち (岩波新書)

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